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今日お店で石マニアの常連のお客様との世間話でラボグロウンダイヤがちょっと気になってると言う話をしたら…。
「それよりモアサナイトでしょ!」と激推しされました。
販売員歴十数年の私でも、正直モアサナイトのことはそこまで詳しくなかったんです。
今日はそのお客様との会話をきっかけに調べたモアサナイトについて、販売員目線で正直にお話しします。
✦モアサナイトはバレる?
モアサナイトが気になっている方が一番不安なのは、「周りにバレるんじゃないか」ということだと思います。
結論から言うと、正直かなりバレにくいです。
先日、店の加工でお預かりした、1粒がかなり大きい全周ダイヤのブレスレットがありました。
あまりにも石が大きいので「めっちゃ高そう💦」と思いながらお客様に聞いてみたところ、「これ、ダイヤじゃないよ、モアサナイト…」と言われて…。
心の中で「ですよね〜、ダイヤだったらヤバいっしょ」と思ったのを覚えています。
石マニアの常連客のNさんも、3ctのモアサナイトの一粒ネックレスを着けていらっしゃったのですが、正直、私には本物のダイヤモンドとの区別がつきませんでした。
お店の2ctのダイヤと並べて比較しても、本当に分からない感じでした。
「ルーペで見れば分かるけどね」とNさんはおっしゃっていましたが、肉眼ではまず気づかれないレベルだと思います。
ただし、注意点もあります。
モアサナイトの輝きは、光が虹色に分かれて見える「分散率」という数値で見ると、ダイヤモンドの約2.4〜2.5倍あります。
具体的には、屈折率はモアサナイト2.65・ダイヤモンド2.42で、モアサナイトの方がやや高い程度です。
一方、虹色のファイアを生み出す分散率は、モアサナイト0.104・ダイヤモンド0.044と、こちらは約2.4〜2.5倍の差があります。
つまり輝きそのものが2.5倍眩しいというわけではなく、虹色に光って見える度合いが2.5倍ということです。
この虹色の輝きが強すぎて、ダイヤモンドとの違いに気づかれる原因になることも…。
ルーペで見るとさらに分かりやすいそうです。
もう少し小ぶりのサイズであれば、まず気づかれることはないと思います。
✦モアサナイトは劣化する?
劣化については、あまり心配しなくて良さそうです。
モアサナイトは硬度9.25〜9.5と非常に高く、ダイヤモンドに次ぐ硬さです。
傷がつきにくく、油脂も付きにくい性質があるため、輝きが長持ちしやすい石です。
よく比較されるキュービックジルコニアと比べてみると、違いがよく分かります。
キュービックジルコニアの硬度は8.5程度で、モアサナイトやダイヤモンドに比べると柔らかい石です。
日常的に身につけていると、他の宝石や金属と触れ合うことで、目に見えないほどの細かい傷が少しずつついていきます。
この傷が増えることで、時間とともに白っぽく濁って見えるようになるのだと思います。
汚れであれば洗えば取れますが、この濁りは洗っても取れないので、傷によるものだと考えられます。
確かに私もキュービックジルコニアのピアスを着けていたことがあります。
最初はダイヤと変わらないくらい綺麗だったのに、時間が経つと白っぽく濁ったように感じたことがあります。
モアサナイトはこうした劣化がほぼなく、長く使い続けることを前提にするなら安心して選べる石だと思います。
✦モアサナイトで後悔しない?
輝きや耐久性という点では、後悔しにくい石だと思います。
モアサナイトは1893年にアメリカのアリゾナ州に落下した隕石の中から発見された鉱物です。
発見者のアンリ・モアッサン博士の名前から「モアサナイト」と名付けられました。
天然のモアサナイトは非常に希少で、現在流通しているものはすべて人工的に合成されたものです。
成分は炭化ケイ素(SiC)で、炭素からなるダイヤモンドとは全く別の鉱物です。
隕石から発見されたと聞くと、なんだかロマンチックだなと思いました(笑)。
天然のモアサナイトはジュエリーとして使えるサイズのものはほぼ存在せず、「宇宙からの贈り物」なんて呼ばれることもあるそうです。

隕石から発見された石って聞いて、なんかロマンチックだなって思いました(笑)。

確かに「宇宙からの贈り物」なんて呼ばれてるくらいですからね。ロマンがありますよね。
価格については「ダイヤモンドの約10分の1」としているサイトをよく見かけますが、実際にはそれ以上の差があると感じています。
天然ダイヤモンドはグレードによって価格に大きな幅がありますが、モアサナイトはそれと比べても、かなり手頃な価格で手に入ります。
欧米ではモアサナイトやラボグロウンが婚約指輪として選ばれることが増えています。
価格の手頃さだけでなく、天然ダイヤモンドの採掘に伴う児童労働や環境問題を避けたいという倫理的な理由もあるようです。
日本ではまだそこまで広まっておらず、「何この石?」となることもあります。
ジュエリーショップでもモアサナイトを扱っているお店はまだ多くありません。
後悔しないためには、「ダイヤモンドの偽物」ではなく「モアサナイトという別の宝石」として楽しむ気持ちが大切だと思います。
✦石マニアに聞いた話
私がラボグロウンダイヤが気になっていると話したとき、「それよりモアサナイトにしなよ!」と激推ししてきたのが、石マニアの常連客・Nさんです。
ご自身で本物のダイヤ3ctも所有しているほどの石マニアで、自宅の金庫には希少石やジュエリーが山ほどあるというお方です。
Nさんは「モアサナイトは買取や下取りで値段がつくけど、ラボグロウンはつかないからモアサナイトの方がいい」とおっしゃっていました。
でも実際に調べてみると、モアサナイトもラボグロウンも、買取市場ではあまり高い値段がつかないのが現状のようです。
Nさんが勘違いしているのかもしれません。
今度お店に来たら聞いてみようと思います(笑)。
Nさんにそこまで言われてもなお、私はラボグロウンダイヤの方に気持ちが傾いています。

理由は単純で、ラボグロウンダイヤモンドは成分がダイヤモンドと全く同じだからです。
人工的に作られていても、化学的にも物理的にも本物のダイヤモンドと同等のもの。
「成分が同じ本物のダイヤ」というところに価値を感じてしまうんです。
モアサナイトはダイヤモンドとは別の石。
輝きはダイヤを超えるかもしれないけれど、成分が違うというところが私には引っかかります。
とはいえNさんの話を聞いて、モアサナイトの良さも十分に分かりました。
肉眼で見分けがつかないほどの輝きで、価格もダイヤモンドよりかなり手頃。
これは確かに魅力的です。

Nさんにあんなに激推しされてもやっぱりラボグロウン派の私…(笑)。

成分へのこだわりはルビーさんらしいですね(笑)。
でもどちらも素敵な選択肢ですよ。
✦まとめ
●モアサナイトは肉眼ではほぼバレない、ダイヤモンドに匹敵する輝きの石
●劣化しにくく、キュービックジルコニアより耐久性が高い
●ダイヤモンドの数十分の1という価格で楽しめる
●欠点は輝きが強すぎて人工感が出る場合があること
●日本での知名度はまだ低いが、欧米では婚約指輪にも選ばれている
モアサナイトを「ダイヤモンドの偽物」ではなく「モアサナイトという別の宝石」として楽しめる方には、とてもコスパの高い選択肢だと思います。
2026.07.10追記
先日、実際にモアサナイト1ctが届きました。
ラボグロウン派と言いながら気になって見てたら安いので思わず買ってしまいました(笑)。
天然ダイヤと並べてみると、パッと見はよく似ています。
ただ、この記事を書くために調べた「モアサナイトは反射率が高く、虹色の分散が出やすい」という知識があったせいか、そこがどうしても気になってしまいました。
知識がなければ、単純に「キラキラ綺麗」としか思わなかったかもしれません。
知ってしまったからこそ気になる、というのも面白いですよね。
そこで考えたのが、プラチナのフクリン留めでトップを作ること。
フクリン留めなら石をプラチナで囲むので、光の入り方が抑えられて、虹色の分散も目立ちにくくなるのではと思っています。
ちなみに、チェーンなしでプラチナのフクリントップ加工の相場を見てみたところ、最初に見たときは70,400円でした。
数日後にもう一度見ると、相場が上がっていて数千円ほど高くなっていました。
地金相場は本当に日々変動するので、加工を考えている方は価格をこまめにチェックしておくのがおすすめです。

トップ加工が完成したら、またこちらでご報告しますね♡

